2016年8月23日火曜日

39回目◎ 2016年8月13日

*今日も狙いを定めて
前回からの経過報告の際、久しぶりに夜リバウンドがあり、翌日予想通り小さくなったことをF先生にお伝えすると、「やはりしっかり狙った方が変化がありそうですね」と仰り、今日もガッチリ狙っていきます、と気合を入れていらっしゃいました。
本当にありがたいことです。

*耳鳴りは拷問
F先生は他にも何人も耳鳴りの患者さんを治療されているようですが、患者さんのストレスがあまりにも多いということを知ったそうです。前にも書いたように、自殺も本気で考えるほどの患者さんを目の当たりにされて、「耳鳴りはそれほど拷問なんですね」と思いやっておられました。
私もそのレベルだったら、とても13年も持ちこたえられないと思います。
それでもしばしば集中力が削がれる、わずらわしさに頭の中を占拠されてやる気が失せたりしてきつかったのです。
頭の中でずっと非常ベルが鳴っているような状態の方もいらっしゃると聞きました。
もう、そのつらさは到底想像できるレベルではありません。
心から、他の耳鳴り治療の方々がよくなることを願ってやみません。

左右2%のブロック注射でした。


*久々の副反応
頑張って下さった先生の注射でしたが、右だけ珍しく浅く入ってしまったそうで、そのせいか、待合に戻ってしばらくすると、喉の右奥が麻痺しているのがわかり、呑み込みがしずらい状態が30分ほど続きました。これ、初めてです。
ゴックンがしにくいので、これはしばらく何も飲まない方がいいなと思い、しばらく水分補給は我慢でした。もちろんその後はなんの影響もありません。


*初日に大ヒット・・・短時間ながら消失!
しかし!先生のガッチリ狙いは当たったようです。診療所を出ると耳鳴りが聞こえないことがわかったのです!
「あ、鳴ってない!」蝉や騒音のせいでなく、探してもないということが。
ただし、本当に短時間、1時間もったかどうか。
でもいいのです。それが実に嬉しかった。小さくなったとはいえ、高いキー+シーは続いているので、それがない状態の気持ちよさといったら、短時間でも思わずひとり微笑んでしまいました。まさにボーナスです。

注射当日:消失体験!たとえ短くても本当にすがすがしい。次第に小さい耳鳴り
      が聞こえだしたが、それでも夜に聞こえるレベルとしては小さい方だった。
      十分楽。現金だけれど、F先生に益々感謝した。
1日目◎:今日はやはり先週と同じく鳴っている。
      しかし相変わらず蝉のおかげで日中は耳鳴りが埋もれている。
2日目~6日目までほぼ変わらず。
7日目◎→夜△:夜の耳鳴りが久しぶりに増強。オリンピック観戦で夜更かしが祟っ
      ているかもしれない。
8日目◎→夜△:昼間は気にせず過ごせるが、夜になると前回より強く鳴っている。
      そろそろ蝉の季節も終わりに近づいてきているので、昼間の感じ方がこれ
      から変わってくるのだろうか。  
9日目〇:台風のおかげで蝉もなきやむ。やはりけっこう耳鳴りはしていたとわかる。
      合格ラインすれすれの感じではある。 
      ブロック初日の耳の静けさがなつかしい。


 10日中、◎9日、〇1日、快適日8日(夜△を除く)、 合格全日


*前々回から持続中
とりあえず、合格状態が28日連続になっています。ということはほぼ1か月です。
浮き沈みが本当に減ってきました。それだけでもありがたいと思わなければならないでしょう。
以前はワーッと戻る日がありましたが、最近それが出なくなりました。
次回はもう少し間隔があくので、そこまで持続したら、治療をどうするかを考えられるのではないか、F先生とご相談したいと思っています。




2016年8月13日土曜日

38回目◎ 2016年8月2日

*着地点を探す
前回からの経過が良かったことを受け、F先生もそろそろ治療の着地点を模索していらっしゃるように感じました。
いつも通り2%左右のブロック注射でしたが、珍しく左が先だったので、快調なのを受け、私が今日は左だけの注射かと勘違いして起き上がると、先生が「あ~まだまだ!」と慌てて制止。反対側をやるのに珍しく落ち着く時間を取っていらしたのでした。私はその辺がまるで無頓着で・・・。それだけ副作用を感じることが少ないということです。


*蝉の大合唱に埋もれ
前回に引き続き、日中は耳鳴りを気にせず過ごせる日がほとんどでした。
それというのも自宅で窓を開け放っていると、蝉の大合唱。近所にでかけても蝉の声。耳鳴りは完全に埋もれた状態です。
仕事が休暇に入りしばしリラックスモードになっていることもあるでしょう。
ただ、静かな空間に入ったり、深夜静かになった自室にいるとしっかり聞こえます。


注射当日〇→△:ブロック後の耳鳴り減少はそれほどではなかった。
       久しぶりに就寝時、リバウンド様の増強あり。結構強かった。
       こういうときは後に期待。小さくなることが多いし、うまくいけば消えてくれ
       るのでは?
       眠るのは問題なし。注射の日はよく眠れる。
1日目◎:消えてはいなかった・・・けど、小さくなっていた。
    その状態のまま終日キープ。
2日目◎:とりたてて変化なし。蝉の声と耳鳴りの区別つかず。つまり埋もれて聞こえ
    ないということ。気にせずすむ状態ならOKだ。
    夜はさすがに聞こえる。鳴りだすというより、埋もれていたものが顔を出し
    た感じ。昼間の反動で時にわずらわしいが、やりすごせる。
    
以降3日目~10日目までほぼ同じ状態。

11日中◎10日、〇1日 快適日10日、合格全日(△は短時間だったので含めないことにします(笑))


*改善維持を確かめたい
治療30回を超えたあたりから、底力がついてきていることを実感し、7月からは浮き沈みがかなり減りました。
音量減少のレベルアップはほとんどありません。つねに6~8割減くらいで推移しています。
嬉しいのは増強する日がほぼなくなったことです。

この状態がキープされることを確認できれば、納得です。
さらに音量減少したなら大ボーナスです。

それにしてもいざゴールを見据えようとすると、なんというか・・・これだけ一定間隔を保ってブロックしてきただけに、やめたらすぐ再燃しないか、また、あのうるさいのが始まったら・・・という一抹の不安が頭をもたげたりします。
まだ不安定だからです。とにかく後退しないことを願うのみ。
この快適さが単なる蝉効果でなく、そのあとの時期に同じような状態であれば納得ですし、願わくば夜の耳鳴りが昼間並みになってくれれば文句なしなのですが・・・。
いずれにしろ、たぶん耳鳴りは鳴りやんでいないでしょう。
それはもうほとんどはっきりしています。
頭の中でのさばっていた耳鳴りが脇にいってくれただけでもかなりありがたいわけですから、鳴っているのをちらと横目に見ながら過ごしていける程度なら・・・。
快適状態の持続をもう少し確認したいです。




2016年8月6日土曜日

37回目◎ 2016年7月26日

先にあげた耳鳴り治療についてのF先生のご見解を聞いてから、注射になりました。
左右2%のブロック注射。
痛みほとんど無し。副反応も無し。

*前回に引き続き好調、記録更新
注射直後の音の軽減がはっきりで、リバウンドがなく快適な日が多くなりました。

 注射当日〇→◎:リバウンドせず、夜まで快適状態が続く。
 1日目◎:朝はしっかり聞こえるものの、うるさくはない。日中はほとんど気にせず
      活動できた。
 2日目〇:昨日より少しうるさいまま終日仕事に集中していた。
      耳鳴りは常に意識される感じ。集中が勝つのでしんどくはない。
 3日目◎:蝉の声より高い私の耳鳴りは、蝉がうるさくても聞こえているが、この日
      は蝉の音量に負けるくらい小さかった。よって気にならない。
 4日目◎:昨日と同じ程度。
 5日目◎:蝉のおかげでTRT療法まがいの状態なのかもしれないが、気にならない。
      調子がよい。
 6日目◎→〇:日中は持続してくれたが、夜は音量増。まぁ、よくもったという感触。

 7日中、◎6日、〇1日、△無し、快適日6日!合格日全日!

ついに、合格だと言える日がずっと続きました。
やっと・・・ここまできた・・・続けた甲斐があった・・・。なんともいえない気分です。
消失は残念ながらしていません。
しかし、蝉のおかげもあるかもしれませんが、音が高くなっている分、気になり度が以前より下がっています。

快適状態では、ほとんど耳鳴りを忘れている。意識すると聞こえる。
調子が悪いと蝉が鳴いていようと、何をしていようとしっかり聞こえており、音楽などに集中しようとするのを妨げる。

今週はうるさい、わずらわしい、という時間がほとんどなかったと思います。
去年の今頃は蝉と張り合う耳鳴りでしたから、わずらわしく暑苦しく(実際今年よりもっとはやく酷暑が始まっていたっけ)、しばしば耳がしんどく、疲れました。
それに暑さも手伝って、不眠が再発していました。これがきつかったです。
それがなくなったな、と思い返して違いを実感しています。
本当に行きつ戻りつなので、確かにF先生の仰るように改善と悪化のシーソーゲームです。
しかし、そうこうしながらも改善してきたなぁと・・・。

あとは持続してくれることを願うのみです。



*耳鳴りの治療は難しい
私の耳鳴りは、日常生活が手につかなくなるほどの重症ではありませんが、F診療所に来る患者さんの中には、物事の集中ができず、考えることもできないレベルの大きさで、自殺したいと思うほど重症の方がおられるようです。
静かなところがいや、工事現場の横の職場がいいというような・・・どれだけのうるささなのか、想像を絶します。
そういう患者さんを何とかしてあげたいと先生は奮闘されているようですが、やはりこれは日常生活との戦いなので、2、3回やったから治りますよというほど甘くないと思われたそうです。ただ軽い方の中には止まる人もいらっしゃるとか。

何回治療すれば改善するか・・・は本当に人によって違うものではないかと思います。改善しないという方も少ないながらいらっしゃるようですので、耳鳴りの治療はやはり難しいようです。
これについては、日常損傷病学の中の「感音性難聴の根本治療に成功」のコメント欄で、2016年6月24日に先生が治療状況をくわしく説明して下さっていますので、興味のある方はご覧下さい。


*鳴りやむ日は・・・来ない?
注射が終わると、
「完全に鳴りやむ日が来るでしょうか」
とF先生は謎かけのように仰いましたが、返事に困ってしまいました。
ただ、前回からの経過はよかったですと(答えになっていませんが)言うと、
「来るかもしれないなぁと思いつつ・・・」とポジティブに期待をして下さっている言葉に、なんだか気分的に救われました。
そうこうしているちに、今度は高齢の耳鳴りがかぶってくるかもしれません。
私が、高齢者予備軍なので、と言うと笑われてしまいました。

そう、今まで考えてみたこともなかった自分の老化に関して、耳鳴りを始め、手のトラブルや、軽度ながらもあちこちの痛みなどを通して、いろいろ勉強している気がします。

ともあれ、やっとここまできました。
しかし、もう大丈夫!という自信がイマイチです。

メンテナンスの意味合いも含め、もうしばらく、合格ライン持続可能か、治療間隔を適度にあけていきながら様子をみていきたいと思います。




2016年8月4日木曜日

F先生の見解・・・治療10ヵ月を前に

秋にスタートした耳鳴り治療も夏を迎えてしまいました。

治療開始から10か月が近づき、F先生が耳鳴り治療についての見解を話して下さいました。
以下、先生のお話を覚えている限り、まとめてみました。

<耳鳴りと腰痛は同じようなシステム>
 耳鳴りは、治すというよりも、悪化と改善の競争のようで、どうやらそういう病気のような気がする。
 治療している感覚からみて、日常の生活が耳鳴りの発生原因になっており、注射で改善させても、日常の障害があるので、治療が勝つか、悪化が勝つかというシーソーゲームをやっているような気がしている。
 これは腰痛と同じようである。
 腰痛の患者も、治療で腰痛がなくなるわけではなく、普段の生活で腰痛をおこす。
注射でその痛みは改善するが、また腰痛になる。だから永久に治ることなく腰痛を抱えて生活している。ただし注射をすることで腰痛の波は全体的に下がった状態で抑えられ、推移するので、それなりに幸せに生きていけるだろう・・・、それとほとんど似ていると、最近気づき始めた。
 痛みと同じシステムで耳鳴りも鳴っている・・・痛みの神経が興奮するかわりに、耳の場合は音を作る神経が興奮してしまうのだろう。
 日常生活において、そうなるようなストレスを必ず加えている、内耳神経に何か悪いことをやっている・・・。それと、(ブロック注射の)薬で治そうとする力と力の戦い合いになっている。こちらが勝てば耳鳴りは静まってくるし、悪化が勝てば、また音が大きくなる。
 だから、何が悪化になっているのかというのを正しく理解して、それを避けるようにしないとなかなか治らないだろう。しかしそれが何か、というのはなかなか分からない。
 ゆえに、「治す」というよりも「メンテナンス」という考え方になってくる。
 それが真実を突いているような気がする。他の方を診ているとそうである。
 腰痛と耳鳴り、ほとんど一緒・・・のようだ。
 2年3年と腰痛で通っている人がいるが、それは治すために通っているのではなく、日常生活を向上させるために通っている。
 そういう意味で、「治そう」とすること自体がおかしいかもしれない。
 これで日常生活をちょっと整えてあげましょう、底上げしましょうという考え方になってきた。

先生のお話は概ね以上です。
それにしても・・・耳鳴りと腰痛がつながるとは思いもよりませんでしたが、話を聞いているうちになるほどなぁと思いました。


*耳鳴りを悪化させる要因は生活の中に
 私は、耳鳴りの悪化要因が「音を集中して聴く」ということが耳の神経を痛めていると思い込み、「聴くということを続けているから、耳の神経が過敏になっている(=悪くする)ということなんでしょうか?」と質問しましたが、少し違っていたようです。
聞くことももちろんかもしれませんが、それに限らず、日常生活全体の中の何かということのようです。
仕事のストレス、睡眠不足など全ての中に何か耳鳴りを悪化させる要因があるということなのでしょう。しかし、何からくるのかは、もちろん分かりません。


*メンテナンス
腰痛の方で2年3年と先生のところに通っていらっしゃる方は、日常生活を支えるためのメンテナンス治療なわけですが、耳鳴り治療も、治療を止めるとまた大きく鳴りだすのかもしれません。ただし、鳴りだすといっても、そのレベルが下がっているかもしれませんけど、とのことでした。
そして腰痛と違うところは、体重がかからないということ。
腰痛は体重がかかるところなので、年々重力に負けて悪くなっていくそうですが、耳鳴りは体重がかかるところではないので同じ経過を辿るとは限らなさそうです。
つまり、これまでのようなペースで延々と続ける必要はないだろうという解釈ができます。


さて、このようにF先生の診断=見解を頂き、そろそろ区切り、あるいは終結が近づいてきたようです。
1年は続けるつもりで・・・と昨年末覚悟をして始めたわけですが、実際ここまでくると、F先生が先の見えない治療を継続して下さっていることのありがたさがますます身に滲みます。

自分の中で、腑に落ちるところ、を模索しているところです。

37回目は改めてアップする予定です。